和歌山市広報note

和歌山市広報広聴課が運営する公式note。 主に、市外にお住いの方々向けに、住みたいな、行ってみたいな、応援したいなと思っていただけるような和歌山市の情報を、選りすぐって深掘りしていきます。

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マガジン

  • #和歌山市の観光・イベント

    和歌山市で旬の観光スポットやイベントをまとめています。

  • 有吉佐和子文学賞 入賞作品集

    和歌山市主催「有吉佐和子文学賞」。 「有吉佐和子文学賞」は、和歌山市出身の偉大な作家、有吉佐和子の顕彰し、文学について学ぶ機会を創出し、本市の文化的風土を醸成することを目的とし、令和5年12月に塚本治雄基金を活用させていただき、創設した文学賞です。 第1回(令和5年度)は、ご自身のことや世の中のこと、和歌山への想いなどについて、思ったまま、感じたままに表現いただくことを目的としてエッセイの作品を募集いたしました。

  • #和歌山市の産業・ものづくり

    和歌山市の優れた技術やノウハウ、独創的なアイデアをもとに新商品開発に取り組む中小企業の販路開拓を応援する「和歌山市チャレンジ新商品認定制度」 noteを開始して以降、令和3年、4年の「和歌山市チャレンジ新商品」をご紹介♪

  • #和歌山市への移住・定住 まとめ記事

  • #和歌山市で企業立地・ワ―ケーション まとめ記事

    和歌山市が実施する取組や制度を活用し、和歌山市への立地をしていただいた企業を紹介します。

リンク

記事一覧

第1回有吉佐和子文学賞 優秀賞 「杜鵑草」原徹(愛媛県伊予郡松前町)

第1回有吉佐和子文学賞 佳作 「胸の中でひかるもの」桑原祥恵(東京都足立区)

第1回有吉佐和子文学賞 佳作 「私を生かす心の栄養」後藤里奈(東京都杉並区)

第1回有吉佐和子文学賞 佳作 「継承の地」松村典子(大阪府大阪市)

第1回有吉佐和子文学賞 佳作 「和歌山にて、星を繋ぐ。」武智弘美(兵庫県神戸市)

第1回有吉佐和子文学賞 佳作 「梅騒動」森美恵子(福岡県福岡市)

第1回有吉佐和子文学賞 優秀賞 「杜鵑草」原徹(愛媛県伊予郡松前町)

ご覧いただきありがとうございます。 和歌山市広報広聴課です。 今回も「第1回有吉佐和子文学賞」受賞作品をご紹介させていただきます。 第1回有吉佐和子文学賞 優秀賞 「杜鵑草」杜鵑草は秋の草花である。地味ではあるが、晩夏から初冬まで長期間にわたり、日陰でも咲く生命力の強さゆえに、「秘めた思い」という花言葉を持つ。 5年あまり前の8月末、病のために入院した妻は、娘にわが家の食事の支度を託した。ただ、ほとんど家事経験がなかった娘の料理は当初、食材を大胆にぶつ切りし、調味料で煮込

第1回有吉佐和子文学賞 佳作 「胸の中でひかるもの」桑原祥恵(東京都足立区)

ご覧いただきありがとうございます。 和歌山市広報広聴課です。 今回も「第1回有吉佐和子文学賞」受賞作品をご紹介させていただきます。 第1回有吉佐和子文学賞 佳作 「胸の中でひかるもの」大学の四年間、わたしは学生寮に入っていた。 門をくぐり敷地に入ると、手前に男子寮が、奥に女子寮がある。東京のはずれの、緑に囲まれた寮だった。 家賃が安く(月額約2,000円)、入寮には保護者の所得制限があったため、わたしも含め、裕福な家の子は一人もいなかった。 学費を自分で負担している学生も

第1回有吉佐和子文学賞 佳作 「私を生かす心の栄養」後藤里奈(東京都杉並区)

ご覧いただきありがとうございます。 和歌山市広報広聴課です。 今回も「第1回有吉佐和子文学賞」受賞作品をご紹介させていただきます。 第1回有吉佐和子文学賞 佳作 「私を生かす心の栄養」忘れられない味がある。 今から約17年前、私は晴れて都内の大学へ進学が決まり、地元岩手から一人上京した。生活費を抑えるため、キャンパス内にある寮に入り、期待と不安のなかで私の大学生活は始まった。 だが悲しいことに、憧れのキャンパスライフは私のイメージとはかけ離れていた。私が入った寮は、特に規

第1回有吉佐和子文学賞 佳作 「継承の地」松村典子(大阪府大阪市)

ご覧いただきありがとうございます。 和歌山市広報広聴課です。 今回も「第1回有吉佐和子文学賞」受賞作品をご紹介させていただきます。 第1回有吉佐和子文学賞 佳作 「継承の地」「フェアー・イズ・マウント・ワカ?」 (和歌山という山はどこにありますか?) ビッグ愛の展望ロビーで、遠くの景色を観ていたときに、近づいてきた外国人旅行者に尋ねられた。私は即答できず、 「インターネットで調べてみるので少し待ってください。」 と言いながらも、紀の川や和歌川はあるので和歌山もあるはずだろ

第1回有吉佐和子文学賞 佳作 「和歌山にて、星を繋ぐ。」武智弘美(兵庫県神戸市)

ご覧いただきありがとうございます。 和歌山市広報広聴課です。 今回も「第1回有吉佐和子文学賞」受賞作品をご紹介させていただきます。 第1回有吉佐和子文学賞 佳作 「和歌山にて、星を繋ぐ。」ほんとうは和歌山に行くはずではなかった。 その日休みが取れたわたしは、神戸から日帰りで行ける街を探していた。最初は北へ向かうつもりだった。ところが数日前に寒波が来て、大雪になった。かわりにどこか暖かい街はないだろうか、できれば素敵な図書館か美術館のあるところがいいな。そうしてわたしが思いつ

第1回有吉佐和子文学賞 佳作 「梅騒動」森美恵子(福岡県福岡市)

ご覧いただきありがとうございます。 和歌山市広報広聴課です。 今回も「第1回有吉佐和子文学賞」受賞作品をご紹介させていただきます。 第1回有吉佐和子文学賞 佳作 「梅騒動」母が梅干しを漬ける。 漬け続けて、もう何十年にもなる。 毎年コンスタントに漬けていたわけではないけれど、「いかにも自家製」という感じの、けっしておいしくはない梅干しが我が家の定番であった。 ある年、梅の壺を覗き込んだ母が 「これは悪いことが起きる」 と、低い声で騒ぎ出した。 なんでも、その数年前に一度