和歌山県北部エリアのものづくり企業が集結!職人技を見学・体験できる「和歌山ものづくり文化祭2022」②
ご覧いただきありがとうございます。
和歌山市広報広聴課です。
令和4年度が初開催!
11月5日(土)・6日(日)に和歌山城ホールで開催されるイベント「和歌山ものづくり文化祭2022」。
前回の投稿ではイベント概要をお伝えしました。
今回はご紹介した「和歌山ものづくり文化祭2022」について、実行委員長の菊井健一さんに伺ったお話をお届けします!
―「和歌山ものづくり文化祭2022」は、今年度が初開催とのことですが、なぜこのイベントを実施しようと企画されたのでしょうか?
私が経営している菊井鋏製作所でも、工房見学とワークショップができる「ものづくり体験」を実施しているのですが、工場見学するのもしてもらうのも好きなんです。
燕三条で行われている「燕三条 工場の祭典」や福井県越前鯖江で行われる「RENEW」といった工房見学イベントを和歌山市でもいつか行いたいなと思っていました。
令和3年の秋に大阪府の万博記念公園で開催された「日本工芸産地博覧会」に参加させていただいて、ブースを用意してものづくりの実演か体験のいずれかを用意するというかたちであれば、和歌山市でも開催できるんじゃないかと思ったのがきっかけです。
企画から、職人さんはもちろん、民間企業や行政など、協力いただける方々にお声がけするなど、約半年でイベントの実施に向けて進めてきました。
―企画から実行に移すまでがスピーディですね!
菊井さんのエネルギーはどこからくるのでしょう?
それは、和歌山も技術スゲーじゃんって思われたいからです(笑)
和歌山県北部の「ものづくり」の仕事を地域の方に知ってもらい、県外の方にも注目してもらえるコンテンツになるんだってことを知ってもらいたいですね。
燕三条や越前鯖江。
近畿では、東大阪市や八尾市がオープンファクトリーで有名です。
なかでも越前鯖江は工房がぎゅっと密集しているので、街の雰囲気を楽しみながら見学もしやすいのですが、和歌山は工房がいろんな地域に点在しているんですね。それぞれ小さな工房が多くて、駐車場もないから、見学や体験をしてもらいにくいんです。
普段和歌山県内にバラバラの地域に存在している工房が、和歌山城を臨む和歌山城ホールに集まるっていうのは、珍しい機会だと思うので、多くのみなさまにご来場いただきたいです。
「和歌山ものづくり文化祭2022」の出展は公募したのですが、集まってくださった20社、私自身、みんなものすごく好きなんです。
どの会社も個性があっておもしろくて、熱意があって、オンラインで打ち合わせをしているのですが、お互い刺激しあいながら、よりよいイベントにしようとアイデアを膨らませています。
―「和歌山ものづくり文化祭2022」で、菊井鋏製作所さんは「刻印入りキーホルダー」づくりのワークショップをされますよね?
美容師のはさみを作るためのハンマーを使って、アルミの丸棒を叩いて伸ばしてキーホルダーをつくるワークショップです。
加工しやすいアルミの叩きに挑戦しながら、普段はさみ職人がどうやってものづくりをしているのか、どうしてこの道具を使っているのか。 そういったお話もしながら楽しく体験していただけます。
理美容師専用のはさみの職人なので、私たちは、一般生活者の皆さんから自分たちの仕事について感想をもらうことはまずないんですが。
ワークショップを通じて、自分たちの仕事について分かりやすく説明して、直接感想をいただけるのは、あらためて、自分たちの仕事への気づきを得るいい機会だと思っています。
「職人さんってすごいですね!」
「楽しいですね、この仕事!」
とか、言ってもらえると、自信に繋がります。
私たち菊井鋏製作所のワークショップは、若手の職人にも任せる予定です。
若い方はもちろん、その親世代の方々にも、ものづくりの魅力を知っていただいて、次の世代に技術を残していけるような土壌づくりにつなげたいなという思いもあります。
―菊井さんご自身も工場見学がお好きだとおっしゃっていましたが、おすすめのオープンファクトリーの楽しみ方は?
職人の技術を生で見学・体験していただける機会なので、ぜひ、職人さんとコミュニケーションもとってもらえればと思います!
普段は工房でものづくりをしているので、接客は慣れていないのですが、自分の仕事のついて、聞いてくれたら何でも話したいという人がいっぱいいます。
来てくださるお客さんも、職人と一緒になってイベントをつくるんだというような気持ちで楽しんでいただきたいです。
せっかくの和歌山城ホールでの開催なので、和歌山城を背景に、和歌山の職人とともに、地域ならではの空気を感じていただければ嬉しいですね。
―最後に、「和歌山ものづくり文化祭2022」開催に向けての意気込みをお願いします!
「和歌山ものづくり文化祭2022」を通して、まずは、和歌山市、和歌山県の方々に、身近にこんなものづくり企業があるんだよと、知っていただきたいです。
2025年には「大阪・関西万博」が開かれ、世界各地から様々なビジネスパーソンが関西に注目し来日することが見込まれています。
そんな機会が迫っているのだから、和歌山のものづくりについても積極的にPRしていく必要があると思うんです。
令和4年11月3日(木)には、経済産業省近畿経済産業局が主催で「関西オープンファクトリーフォーラム Vol.12 地域の”響奏”が、ものづくりの未来を”共創”する」が和歌山城ホールの大会議室で開催されます。
このフォーラムの基調講演では、福井県越前鯖江で開催されている「千年未来工藝祭」と「RENEW」の2つの先駆的事例を取り上げ、それぞれのイベントの魅力と地域・産業への波及効果を学びます。
こういった取組みも交え、他地域と連携しながら、越前鯖江もすごい!和歌山もすごい!日本すごい!と、世界中に伝えたいです。